始業式の時期ですね。
新たな気持ちで学校に通い始め、学習に取り組んでもらいたいですね。
さて、今回は解答・解説の活用についてです。
塾の教材の解答・解説の冊子、どうしていますか?
中には、抜き取ってお母さんが管理しているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、それすごくもったいないです。
子どもが自ら学ぶ機会を奪っていると言っても過言ではありません。
もちろん、宿題が終わらないからと答えを丸写ししているのでは、学力が伸びるわけもありませんし、
短い時間であっても、それは無駄な時間と言っていいでしょう。
でも、うまく活用すれば、解答を見ること、解説を読むことは学力の向上が期待できます。
具体的に、国語の記述問題でそれを見ていきましょう。
まず、記述問題についてですが、とくに男の子は書けない傾向が強いですね。
もちろん、女の子でもそういうことはあるんですが。
あなたのお子さんはいかがですか?
そういう子達はだいたい、設問文をなんとなーく把握しているから、
答えなければいけない事も、それがいくつあるのかもわからない。
模範解答もなんとなーく読んでいるから、
どうしたらその模範解答をつくれるかがわからない。
要は読み方が雑なんです。
私はこの焦点をどこに合わせたら良いかわかっていない症状を
ボンヤリ病と呼んでいます。
どうしたらこのボンヤリ病を克服できるでしょうか?
それは、復習の時にちゃんと設問文と模範解答を分割して、
「対応させる」練習をすることです。
例えばこの問題
設問文では何が聞かれているのでしょうか。
「タケノコがすさまじい勢いで成長できる理由」だけですね。
そして、模範解答は
「前年に地下茎に蓄えられた栄養と、親竹が光合成でつくる栄養のすべてが、タケノコに供給されるから。」
となっています。
設問文で聞かれている「理由」が2つ入っているのがわかるでしょうか。
「地下茎に蓄えられた栄養がタケノコに供給されるから」と
「親竹が光合成でつくる栄養のすべてがタケノコに供給されるから」です。
これを本文中から探すと
ここです。
赤線を引いた文に、理由が「また」という接続詞を使って、2つ並べて述べられています。
この2つを引っ張り出すと
「地下にはりめぐらされた無数の地下茎から多量の栄養が供給されるため」と
「早くに成長することを止めた親竹が光合成でつくる栄養のすべてを、タケノコに供給するため」
となります。
設問文・模範解答と対応しているのは、黄色のマーカーをひいた部分です。
ですので、
地下茎から供給される多量の栄養と、
親竹が光合成でつくる栄養のすべてを、
タケノコに供給するため。
のように書いても、必要な部分が入っているので、合格答案になります。
こうして完成品である記述の模範解答を一度パーツごとに分解して、
それぞれ設問文のどこの部分でそのパーツを探せと言われているのか
照合する練習をしていきましょう。
そうすると徐々に、問題を解くときに何をすれば良いかがわかってきます。
記述が書ける子は、
本文からパーツを探してきて組み立てようとします。
一方、長い記述が書けない子は、
ボンヤリと完成品をイメージしていきなり作ろうとします。
長い記述が書ける子はパーツを組み立てるときにムダに悩んで時間を使いません。
なぜなら多少書く順番が違ったり文法がおかしかったりしても
減点で済むとわかっているからです。
一方、長い記述が書けない子は完璧な答案を目指して手が止まり、
空欄に終わります。
長い記述を書けるようにさせるためには、
模範解答をパーツに分解する練習をさせることから始めると良いですよ。
参考にしてみて下さいね。
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