来年度から中学校で使う教科書が改訂されます。
新指導要領、そして大学入試改革に準じてその内容が今の小6生から中2生にとってそれぞれかなり重いものになることがわかりました。
理科や数学で現行の教科書とと改訂版の学習内容の順番が代わってしまっていることもあり、今の中1・中2でそれぞれ未習内容が生じますが、高校入試においては新課程で出題される可能性が高く、その分の負担が大きくなることが予想されます。
また、社会の歴史でも近現代の内容が大幅に増え、大航海時代、フランス革命、ナポレオン、アメリカ独立戦争など海外の歴史も大幅に増えています。
そして、国語ではそれこそ定番の「走れメロス」などはもちろん残っているのですが、今まで以上に「情報」の学習量が増え、情報の扱い方、分析の仕方についてはビジネスにも通じる「思考ツール」としての”SWOT分析”や”ブレインストーミング”の手法などまで掲載され、問題を解決するための論理思考の方法についても学ぶようになります。これは高校で新設された教科「論理国語」に通じる内容と言えそうです。
国語で学ぶ例えば「根拠を示して説明する」といったスキルは、国語の作文やプレゼンテーションだけでなく、英語での意見作文や社会の記述問題にも通じる重要な力であり、表現力育成に欠かせない内容とも言えます。
読解力が学力育成の根幹であることは明らかですが、その前提にあるのが語彙力です。各教科書とも、従来よりも抽象度の書かい語彙を含めて1500語以上の語彙を指定しています。
こういった現行教科書からの改訂の中でも、何といっても英語の改訂が、言葉を選ばず表現すると”ヤバすぎる”に尽きます。
具体的には、収録されている単語数が大幅に増えることです。
例えば、横浜市で採択されている東京書籍の「NEW HORIZON」。どのページも新出単語が多く難しすぎるんです。とくに今の中2生は、未習の単語・文法だらけで中3になってからの授業が成立するかも怪しいです。
単語数は、小学英語で600~700語ですが、そこで出てきた単語はもちろん、文法についても習得済みという前提で、be動詞・一般動詞の分から学習が始まります。
そして新出単語は1600~1800語また判型も現行のAB版からA4判に変更になり、紙面の面積が広くなるだけでなく、ページ数も各学年で増え、文字も小さくなって、1ページの情報量が大幅に増えます。
また、中3のリーディングではSDGsを意識したテーマが多く、抽象度も高いため、ほぼ高1レベルと言えます。
さらに、基本文法の運用練習が少なく、内容(SDGs系のテーマ)重視で英語の活用(発表やディベートなど)に重点がおかれています。
こうなってくると今の小6の子どもたちは学校で教科化された英語をどれだけ身につけているか、また学校での英語学習が中学への接続に足るものなのかという点に不安があります。
これまでの中1の中間テストでは英語は実施されない、あるいはされても英単語や I’m~. や This is ~. といったbe動詞の易しい問題で平均点も90点くらいというものでしたが、これは大きく変わり、中1の中間テストから差が出る状況は必至と言えます。
ですので、今の小6は今からでも小学英語の学習内容について、単語や文法などしっかりと身につけておくことが非常に重要です。
ですので、今からでも丁寧に小学英語を指導してくれる塾を探すのをお勧めします。どの塾でも新中学1年生向けに中学入学準備講座のような企画を冬期講習前後から打ち出してきますので、お子さまにあった塾選びを今のうちにすすめて、冬期講習からでもスタートしてみてはいかがでしょうか。
その際、お子さまに合った塾というのは言うまでもないですが、これまでと同様の中学入学準備の内容では少なくとも英語は足りません。小学英語の英単語や文法をしっかり復習して激変する中学英語に対応できる塾を選ぶようにしてあげてください。
(QLANにお越しいただけたら嬉しいです。^_^)