首都圏の中学入試からはや1か月。
進学先もきまって、受験勉強から解放された小6生は、自由に使える時間が増え、進学先からの課題に取り組み始めるころでしょうか。
新小6の子どもたちは、次は自分たちの番だと、エンジンの回転数をあげつつこれから始まる春期講習で点数を伸ばそうと頑張っているところですね。
来年度の受験がどうなるのか。
受験を控えるお子さまをもつ親御さんなら気になるところだと思います。
そこで、今回は今年の入試問題をふまえて考えた入試展望について述べて参ります。
そこで、やはり気になるのが大学入試共通テストです。
求められるのは「探求する力」。
答えのないなりに自分で考え、自分で解決する力です。
データを扱う分野(確率・統計的な推測、グラフの読解など)・スキルが重要になってきます。
また、試験時間や問題文量が増えることで、高速で処理する力も求められます。
こういった要素が中学入試に反映されてくることが容易に予想できます。
たとえば、国語の文章問題の長文化や記述問題の増加。
算数でも、問題文の長文化があり得ます。
理科、社会ではこれまで以上に資料や史料からの考察を求められる問題が増えることが考えられます。
では、こういったことに対応するにはどうしたらよいのでしょうか。
国語であれば、文章中にある内容を精読すること。長い文章でも、ポイントを押さえて読む練習を積み重ねることです。
特に論説文・説明文では、
・対比の理解 (例えば、洋の東西、今と昔など)
・具体と抽象の理解 (事実なのか、意見なのかの判別など)
これらを予習シリーズ(小6)の発展問題くらいの長さの文章で繰り返し練習することです。
算数では、夏までに典型問題をしっかり解けるようにすること。
公式を含む解き方・考え方を「知識」と呼ぶならば、
その「知識」を前提として論理的に考えることができるようにしていくこと。
そのためには計算や基本問題について同じ問題でも繰り返し解き、
文章題であれば、式の意味を考えるということも大切です。
また、最後までやり抜く力も必要です。この問題はやったことあるからできるはずと
飛ばすのではなくて、きっちり答えを出し切るところまで取り組むことです。
それから、意外と子どもたちがやっていないのが、解説を読むこと。
予習シリーズの解答解説はどの教科も以前に比べて分厚くなっています。
それだけ、詳細に解説が載っているのです。
国語であれば文章のどの部分がポイントになっているのか。
設問ごとの考え方など、必ず読み、本文と対照するくらいのことは自立学習で取り組めるようにしたいです。
算数も同様です。
時に、どうしてそういう式になるの? ということもあるでしょうが、そういう時は塾の教師を頼って下さい。
基礎基本をおろそかにせず、むしろ少なくとも夏まではそこに注力して土台をしっかりと固めること。
その上に、夏以降で志望校の過去問演習を重ねていくことで、入試問題への対応力が身につきます。