真夏日に息子と公園で鬼ごっこをするものの、すぐに息切れして追い”つかれて”しまう澤井秀太郎です。
高校生のころ(幾昔前と聞かないでください)は部内で一番足が速かったというのは、信じてもらえなそうです。
さて、今回はわり算についてです。
算数の考え方は、算数や数学の問題で使えるだけでなく、あらゆる勉強に、仕事に、人生に、大きくつながるものといえます。
その中で、大人でも難しいのではないかというのが、わり算のしくみです。
もちろん、計算そのものは簡単ですね。
でも、わり算の意味となると、、、。
「ある量を等しい量ずつにわけたひとつ分」とか、
「ある量を等しい量ずつに分けるといくつに分けられるか」とか、
そのようにとらえていることが多いのではないでしょうか。
これって、小学校でも初めにそう学びますので、けっして間違っているということはありません。
でも、これ、整数でわる場合にはいいのですが、小数や分数でわる場合にはどうでしょうか。
例えば、2/3(3分の2)や1.5でわると場合です。
6つのものを2つにわければ、それぞれ3個。すなわち6÷2=3です。
でも、6つのアメを2/3つにわける、、、。
意味がわかりませんね。
「何個かのものをいくつかに分ける」というような考え方だけでは、分数や小数のわり算は理解できないんです。
結論から言うと、わり算とは割合を考えるためのものです。
割合とはもとにする量を1としたときの、くらべる量を表す数で、くらべる量がもとにする量の何倍にあたるかを表した数のことです。
つまり、わり算は「1あたり、いくつか」を求める計算なのです。
「6つのアメがあったときに、2人で分ける」を考えてみましょう。
このとき、「1人あたり、何個のアメを食べることができる」のでしょうか?
この場合、「2人あたり6個」ですから、「1人あたり3個」のアメととらえて、答えは3個になります。
「6つのアメがあったときに、3人で分ける」を考えると、「3人あたり6個」で、「1人あたり2個」となります。
わり算を理解するには、
「6つのものを2つに分ける」と考えるのではなく、
「1あたりはいくつか」と考えるのです。
そうするると「分数のわり算」の意味がわかります。
例えば、ケーキが1/6切れで400円だとしたら、1個(ホールで)いくらでしょうか。
わり算は「1あたり」を求める計算ですので、
「400÷1/6」で、2,400円となります。
このように、わり算を「1当たりを求める計算」と考えると、
普通の割り算も分数の割り算も、「同じ考え方」として理解することができるのです。
この考え方でしたら、百分率も、歩合もわかるでしょうし、
苦戦している子の多い「濃さ」の問題で
3%の食塩水100gと5%の食塩水100gを混ぜたら何%になりますか? という問いに
8%なんて絶対になりません。
3%は「100あたり3」、5%は「100あたり5」なので、
あわせると「200あたり8」になります。
これを「100あたり」になおしたら、4になりますね。
答えは4%です。
ふつうのわり算は「1あたり」を百分率は「100あたり」を求めるものだと理解するだけで、
わり算も割合も百分率も、みんな同じように考えられます。
前回も述べましたが、
計算ひとつとっても意味があります。
中学入試で培う力は、その意味を理解して使いこなすことにあります。
こういうことが中高の学習だけでなく、社会に出てからのものの考え方につながっていきます。
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