あいまいな感情をくわしい言葉で表現することができる能力。
この能力が高い人ほど、セルフコントロールがうまく、幸福度も高いようです。
国語の成績だけでなく、その後の人生においても重要度が高いこの能力ですが、では、これを高めて、いろいろな感情を味わい識別することができるようになるにはどうしたら良いのでしょうか?
というところで前回は終えておりました。
では、実際どうしたらよいのでしょうか?
様々な感情を味わえるようになるにはどうすればよいのか? という研究があります。
この研究で、およそ2,800人からデータを集めて、いろいろな感情を体験している人の特徴を考察したそうです。
すると、
1.いろいろな感情を体験している人は、活動のバリエーションが豊富だった。
2.活動のバリエーションが多ければ多いほど、感情の多様性は高くなる
という傾向があったそうです。
仕事でも余暇でも、様々な活動をしている人ほど、「喜び」「幸せ」「満足」「充実感」などポジティブな感情も、「落ち着かない」「絶望」「イライラ」「恐れ」などネガティブな感情も含めて様々な感情を報告していたそうです。
そして、数多くの活動をする人ほど、ポジティブかネガティブ化を問わず、多くの感情を経験し、それが幸福感や満足感につながっていたということです。
ということは、様々な活動を通じて、自分自身で様々な感情を体験することが、国語の読解力にもつながり、人生の幸福度を高めることにつながるのではないでしょうか。
勉強だけ、読書だけ、スポーツだけというような状態は良くはなさそうです。
勉強以外にもスポーツや音楽、芸術などの習い事をしたり、キャンプや海水浴などの自然の中での体験をするのが良いのではないでしょうか。
僕も趣味という範疇に入るかはさておき、夏は海! 冬はスキー! というようなことが好きですし、ゲームも小説も仕事も好きです。それに、息子が生まれてからは、家族で一緒に過ごす時間ももっと取りたいなと思います。本当に時間がもっとあればいいのに! と思うくらいです。
お母様やお父様が子どものころに読んだマンガや小説が本棚に並んでいるなら、それを読んだお子さんと感想を語り合うのも立派な感情を育む活動になると思います。映画でもいいかもしれません。ゲームを一緒に楽しむ時間もあってもいいんじゃないでしょうか。
一緒に遊んで、一緒に学んでという時間がお子さんの感情の多様性を開花させることになる。
そんな風に思っています。