ちゃんと勉強すれば、成績は必ず上がるものです。
ところが、その「ちゃんと」のやり方を、たいていの子は知りません。
だから、本人は頑張っているつもりでも、客観的に見れば空回っているだけ。
時間をかけても何一つ成長していない、ということになっています。
「『ちゃんと』勉強しなさい」と怒ったところで無意味です。
知らないことはできません。
だから、まずは「ちゃんと」の中身を具体的に教えてあげなければいけないのです。
その「ちゃんと」で特に大事なことが、
「インプットとアウトプットを交互に行うこと」です。
人の記憶のメカニズムとして、頻繁に使う記憶は
大切なものだから長期保存しようとする性質があります。
だからアウトプットを交えながら、
【よく使う大切な知識なんだ】
と脳に認識させつつインプットを行っていくと、効率良く学習ができます。
授業を受ける(インプット)
↓
思い出しながらノートをまとめる(アウトプット)
↓
忘れていたところを覚えなおす(インプット)
↓
問題を解く(アウトプット)
↓
見直しをしてわかっていなかった解き方を覚えなおす(インプット)
↓
間違えた問題を解き直す(アウトプット)
↓
以下繰り返し
このように交互に行うことを意識しましょう。
勉強しているつもりなのに成績が上がらないという子は、
このルールに反していることが多いです。
例えば、ノートはやたら綺麗にまとまっているのにまるで頭に残っていないという子。
そういう子は、ノートをまとめるときに、
何も見ずに思い出しながらではなく、
何かを見ながら書き写しています。
それだとアウトプットではなくインプットになってしまいますので、
インプットが連続することになり、途端に学習効率がガタ落ちします。
あるいは、できるようになったと自信を持てるまでは問題に手を出さず、
参考書や解説を読むばかりの”インプットの勉強”を続けようとする子。
そういう子も、やはりインプットの連続で大変学習効率が悪いです。
間違えるのを恐れ、初めから一発で正解しようとすると
時間を無駄にすることになってしまいます。
間違えてもいいから問題を解いてみるというのは大事なことなのです。
逆に、見直しをするのが嫌いな子・解説を読むのをめんどくさがる子などは、
演習(アウトプット)→解き直し(アウトプット)
のようにアウトプットの連続になって、いつまでも前進しません。
同じような時間で同じような勉強をしていても、
学習効率には大きな違いが出ます。
その違いをもたらす「違い」、
「ちゃんと勉強するとはどういうことか」を知ることはとても大切なことです。